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アプリ開発について

ここではアプリ開発について解説をいたします。
なかなか「アプリ開発とは何か」と言われてピンとくる方は少ないように思います。
Webサイトとどう違うの?どちらが何に向いているの?という疑問もあるのではないでしょうか。
そこでこのページではまず「アプリとは何か」からご説明していきます。

そもそもアプリとは Webサイトとの違い

1. アプリとは何か

アプリとは、アプリケーションの略語です。
基本的にPC・スマホのインストールして、OS上で動作をするソフトウェアのことです。
特定の機能や目的を持ったプログラムのひとまとまりのことを指しています。
スマホ・タブレットなどで皆さんも日頃何気なく使っていることと思いますが、
はっきりした定義を考えてみましょう。
<アプリの定義>
・ゲームやメール、音楽プレイヤーのようなOS*上で動くソフトウェア
・スマホ・タブレットなどで操作をすると動くもの
「操作をすると動く」と記載しましたが、
利用者が自らクリックするなどアクションを起こす必要があります。
機能性が動的で、静的であるwebサイトとは根本的に違います。
アプリにも種類があるのですが、開発別に3種類に分けるとすると以下のようになります。
<アプリの種類 開発手段別>
ネイティブアプリ
「App Store」や「Google Play」などから
ダウンロードして使うアプリの多くは「ネイティブアプリ」に該当します。
動作性の良さ・機能面での実行可能性の高さがメリットです。
webアプリ
Webの構成技術・言語を活かして作られているものです。
ダウンロードをせずブラウザ上で利用できるので利便性に富んでいます。
ハイブリットアプリ
その混合、Webと同じような構成技術で作られたOSアプリになります。
ちなみに、開発費用・メンテナンス費用などを抑えられます。
 
<用語解説>
*OS:Operating System(=オペレーティングシステム)の略称。
コンピューターを動かすためのソフトウェアのことです。
コンピューター全体の管理制御の役割を担っています。
スマホではiOSやAndroidを指し、アプリケーションが乗っかるその土台にあたります。
iOSとAndroidの違いは、
 iOS=「App Store」でダウンロードする・iPhoneで使える
 Android=「Google Play ストア」でダウンロードする・Androidスマホで使える
と考えるとちょっと分かりやすいかもしれません。

2. アプリ開発を行うには

アプリ開発は初心者でも行うことができますが、
基礎知識、アプリの仕組み、プログラミング言語、フレームワークなどの知識が必要です。
高品質に仕上げるには経験が欠かせません。
<アプリ開発に必要なスキル>
バックエンド*・フロントエンド**の開発言語
フロントエンドとバックエンドでは利用するプログラミング言語が異なります。
アプリの種類によっても使用するプログラミング言語が変わるため、注意が必要です。
代表的なプログラミング言語にはSwift、JavaScript、Rubyがあります。
プログラミング言語は200を超えるほど豊富な種類があり、
アプリ開発では適切なプログラミング言語を扱えることが前提となります。
インフラのスキル
GCP*やAWS**などクラウドサービス***に関わるスキル。 
<用語解説>
 *GCP:Google Cloud Platform Googleの持つ機械学習系サービスとデータ解析、
その他Googleが得意とする技術を利用できるようになる
**AWS:Amazon Web Services Amazonが実際に使用している多様な最新の技術を
利用することが可能になる
***クラウドサービス:コンピューターリソースを利用できるサービス
コンピューターネットワーク経由で各社が提供する
Gitの利用経験
Git*という分散型バージョン管理システムを用いて作業を行なった経験。
<用語解説>
Git:バージョン管理システム ソースコードなどの変更履歴を記録・追跡する
コミュニケーション能力
知識とスキルがあっても意思疎通ができないとアプリはできません。
アプリ開発はチームを組んで行うことが多いため、
円滑に作業を進めるためのコミュニケーション能力も求められます。
<用語解説>
*バックエンド:ユーザーが操作しない部分、サーバーやデータベースなど
**フロントエンド:ユーザーが直接見たり触ったりする部分

3. Webサイトと比較したアプリのメリット・デメリット

アプリをwebサイトと比較してみると様々なメリット・デメリットがあります。
簡単にまとめると以下のようになります。
メリットデメリット
・ホーム画面に表示できる ・コミュニケーション促進 ・通信速度が速く利用が快適 顧客データの大量獲得 ・費用対効果が高い・OSごとに開発すると費用がかさむ ・ダウンロードのハードルが高い ・常に不具合への対応が必要となる
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
<メリット>
 ・ホーム画面に表示できる
アプリはインストールする必要がありますが、アイコンを常にホーム画面上に表示できるため、
端末を見るたびにアプリの存在を認識してもらえます。
webサイトはブラウザを立ち上げて検索しなければなりませんが、
アプリはアイコンをタップするだけで起動できるため、利便性も高いです。
※ もちろんWebサイトもショートカットを使用してホームに固定できますが、かなりヘビーに利用するサイトでないと行うユーザーは少ないかもしれません。
 ・コミュニケーション促進
アプリにはプッシュ通知機能があるので、
セールなど特別なイベントを積極的にユーザーに知らせることが可能です。
また、特定のユーザー層だけにお知らせを送ることもできるため、
利用者とコミュニケーションを促進したい・リピーターを獲得したい場合にも適しています。
 ・通信速度が速く利用が快適
日常的には情報更新時しか通信を行わず、一定の情報を端末に保存するため、
webサイトに比べ通信量が抑えられ、通信速度が速くなるので、快適な利用環境を提供できます。
 ・顧客データの大量獲得
アプリは顧客利用率が高く、クーポン配信や特典付与などによるアクションを起こしやすいです。
webサイトをアプリ化するだけで大量の顧客データを獲得できます。
 ・費用対効果が高い
アプリ開発には費用がかかります。
しかし、開発分野によってはリリース後にそれをはるかに上回る利益を得られますので、
費用対効果の点でもアプリ化を検討する価値はあるでしょう。
<デメリット>
 ・OSごとに開発すると費用がかさむ
アプリはOSごとに開発費用がかかります。
スマホアプリではiOSとAndroidの両方に対応しているのが理想的ですが、
どちらも開発するとなると、それだけ費用もかさみます。
予算が足りない場合は、一方だけを開発するのも手でしょう。
※ちなみに全体シェア数ではAndroidの方が上です。
 ・ダウンロードのハードルが高い
アプリはダウンロードしなければ利用できません。
インストール後もプライバシーや手間などの理由から敬遠されることが多く、
webサイトよりも利用のハードルは高いと言えるでしょう。
 ・常に不具合への対応が必要となる
アプリは動作不良になることも多く、常にアップデートをし続けなければなりません。
保守・運用にもコストがかかります。
 
<web制作との制作面での違いは?>
web制作ではまず企画を立て、その内容をもとに設計・構築を行うことが必要です。
・サイト設計(ワイヤーフレーム、ページ、サイト構造、コンテンツの決定)
・仕様書をもとにデザイン作成
・サイト構築(ブラウザが認識できるようにHTMLやCSS、JavaScriptに変換)
・チェック、公開(見え方の確認、データをWebサーバーに移行し公開)
web制作で必要な言語・スキル:
・HTML
HTMLはホームページの文書構造を記す言語
ホームページの文章に役割を持たせ、見た目を決定づける言語です。
・CSS
CSSはホームページのデザインに必要な言語
HTMLの配置変更や、ホームぺージに色や背景をつけて見た目を整える。
・JavaScript
Jスライドショーやポップアップウインドウなど、動きをつけるのに必要な言語です。
・PHP
問い合わせフォームやショッピングサイトなどの実装に必要な言語です。
・デザイン
web制作にはデザインのスキルも必要です。
画像処理に必要なPhotoshop、Illustrator、Fireworkなどを用います。

4. アプリ開発の難易度

アプリとwebサイトはそれぞれ必要となるスキルも異なります。
アプリは種類によって開発の工数などが変わり、その開発難易度は次の通りです。
 ・webアプリ開発
webアプリはRubyで開発できます。
Rubyは比較的学びやすい言語で、基礎となる仕組みやスキルも覚えられるため、
アプリ開発がはじめての方にもおすすめです。
 ・ネイティブ(スマホ)アプリ開発
スマホアプリにはSwiftとJavaの知識が必要です。
SwiftはAppleが2014年にリリースしたプログラミング言語。
作りがシンプルでコーディングの量も少ないですが、Apple製品の開発にしか利用できません。
Javaは汎用性の高さでは優れていますが、難易度は高いため学習コストが高くなります。
 ・ハイブリッドアプリ開発
ハイブリッドアプリはwebアプリがベースとなっています。
webアプリの知識や技術があってはじめて開発可能なので難易度が高いと言えるでしょう。

5. アプリとwebサイトどっちを選ぶべきか

アプリとwebサイトにはそれぞれ特徴やメリット・デメリットがあります。
選ぶ際には双方の違いを認識し、目的に合わせ、自社にとって最適な選択をしてください。
 

アプリの種類と特徴

1. 用途別アプリの種類・特徴

先に開発方法別の分類で3種類に分けましたが、アプリを用途別に分けるとどうでしょうか。
こちらも大きく3種類に分かれます。まずは、各アプリの特徴について解説します。
 

 Webアプリケーション

WebアプリケーションはWebブラウザ上で動作するアプリを指すものです。
端末へのインストールが不要で、インターネット環境があれば場所を問わず利用できます。
「端末に依存せずにインターネット上でサービスを提供したい」という場合に最適です。
<代表例>
「Gmail」「YouTube」「Twitter」など
ブラウザ上で利用できることからWebサイトと混合されがちですが、
Webアプリは文字入力や商品購入といった動的な操作が特徴です。
<メリット>
・アプリの配信に際してストアの審査を受ける必要がないので手数料がかからない
・自由度の高いアプリ開発が叶う
<デメリット>
・スマートフォンアプリと比較すると処理速度が落ちる
 電子書籍など動作の速度がそこまで重要視されないジャンルに適しているといわれています。

 スマートフォンアプリケーション

各OSのストアから端末にインストールして利用するアプリケーションのことです。
iPhone等iOS端末ではApp Store・Android端末ではGoogle Playからインストールを行います。
スマートフォンアプリは端末上で動作するのが特徴です。
読み込みが速く、また端末へのインストール後はホーム画面にアイコンが表示されることから、
継続利用が期待できるのがスマートフォンアプリケーションの特徴です。
<代表例>
ゲームアプリや動画配信アプリ、カメラアプリなど
<メリット>
・位置情報やカメラ、通知といったスマートフォンの機能と連動できる
・ユーザー側も直感的に操作できる
・アプリ内課金が行えるので収益化が目指せる
<デメリット>
・アプリの配信時には各ストアの審査を受ける必要がある
・場合によっては審査に想定以上に時間がかかることもある

 業務系アプリケーション

業務の効率化・自動化を目的に開発されるアプリケーションのことです。
「アナログ業務に限界を感じる」「デジタル化で工数を削減したい」場合におすすめです。
<代表例>
勤怠管理システム・給与計算システムなど
Webアプリやスマートフォンアプリが広く配信されるのに対して、
業務系アプリケーションは社内での使用を前提に開発されるのが特徴です。
大規模な開発となるため、システムエンジニアとプログラマーが業務を分担するケースや、
一部の作業を外部の開発会社に委託するケースも珍しくありません。
なお、障害が発生すると業務が停止してしまう恐れがあり、慎重な開発・運用が求められます。
 

2. 開発に主に用いられる言語

アプリ開発に用いられるプログラミング言語は、アプリの種類によって異なります。
各アプリはどのような言語で開発されているのでしょうか?

 Webアプリケーションで用いられる言語

Webアプリ開発には「フロントエンド」「バックエンド」の2つの領域があり、
それぞれで使用する言語が異なります。
<主に使用される言語>
フロントエンドの開発:「HTML」「CSS」「JavaScript」
バックエンドの開発:「PHP」や「Ruby」「Python」「Java」「JavaScript」

 スマートフォンアプリケーションで用いられる言語

スマートフォンアプリケーションの開発で使用する言語は、iOSとAndroidで異なります。
<主に使用される言語>
iOS向けのアプリ開発:Apple社が開発した「Swift」もしくは「Objective-C」
Android向けのアプリ開発:「Java」「Kotlin」「C#」など

 業務系アプリケーションで用いられる言語

業務系アプリケーションの開発では、プログラム言語・スクリプト言語どちらも用いられます。
プログラム言語は汎用性が高いことから大規模開発向きとされていますが、
エンジニアのもつ技術に左右される部分も多く、開発費用も高額です。
一方で、スクリプト言語は大規模開発には適しませんが、費用を抑えることができます。
<主に使用される言語>
プログラム言語:「C言語」や「Java」「VB(Visual Basic)」など
スクリプト言語:「PHP」や「Perl」「Ruby」など
 

アプリケーションの開発手法

アプリ開発にはさまざまな手法があり、5種類の開発手法について解説していきます。

ウォーターフォール開発

アプリ開発のなかではもっともポピュラーな手法です。
要件定義から外部・内部設計、開発、テストにいたるまで流れに沿って作業が進めます。
上流工程から順を追って下流工程へ進むさまが滝から落ちる水のようであることから、
ウォーターフォール(=滝)に見立ててこのように呼ばれています。
<メリット>
・工程ごとに成果物が明確に設定されている
要件を満たせていない場合は次の工程に移れないので、着実にプロジェクトが進められます。
・ポピュラーである
ポピュラーである分経験者が多い点も魅力です。
<デメリット>
・開発途中で仕様変更が必要となった場合の対応が難しい
途中変更を行うとスケジュールも大幅に遅れることになり、開発者に負担がかかります。

アジャイル開発

アジャイル開発のAgileには「俊敏」「素早い」という意味があります。
その名の通りスピード感のある開発に適している手法です。
開発途中で変更が生じることを前提に、高い柔軟性を備えており、
要件定義における優先度に沿って作業を分割し、設計、開発、テストを行います。
最終的に統合させてアプリケーションを完成させます。
<メリット>
・柔軟性の高さ
仕様変更が生じた際も手戻りすることなく手間をかけずに修正が可能
・品質の改善がしやすい
「イテレーション」という小さな開発サイクルを複数用意し、その中で修正を行うことが可能
<デメリット>
・ウォーターフォール開発と比較すると技術や経験をもつ開発者が少ない
経験が浅いと場合によっては開発に想定以上の時間を要することもあるようです。

RAD(ラピッド・アプリケーション・デベロップメント)

RADは低コストで高品質のシステムが開発できる手法です。
要件定義、ユーザー設計、開発、カットオーバーの4つのフェーズで構成されます。
ユーザー設計・作成は、全要件を満たしていることが確認できるまで繰り返し行います。
<メリット>
・複雑な処理が不要
・目的やユーザー定義が明確な開発で大きな効果を発揮する
時間の制約がある中小規模の開発に適しているといわれています。
<デメリット>
・高い技術力をもつ複数名の開発者のアサインや、一定の知識をもつユーザーの参加が不可欠

プロトタイピング開発

実際に操作できるアプリを完成させた上であとから修正を行っていく開発手法です。
「アプリの概要はざっくり決定したが、詳細がまだ詰められていない」場合に採用されています。
<メリット>
・詳細が決まっていない段階でもアプリ開発に着手できる
急ぎで開発が必要なときにも「とりあえず作り、詳細は徐々に詰めていく」ことができます。
<デメリット>
・計画性に欠ける
後から修正が効くものかが不明なため、納期が決められている場合にはおすすめできません。
また、大規模な開発にも不向きとされています。

スパイラル開発

開発工程を繰り返すことで、より完成度の高いアプリケーションを開発する手法です。
一見アジャイル開発と同様にみえますが、
品質保証がされた段階でクライアント評価を行うアジャイル開発に対して、
スパイラル開発は品質保証がない段階からクライアントの評価を受け、工程を繰り返します。
<メリット>
・修正が必要になった場合の対応が比較的容易
・クライアントの要望も柔軟に取り入れられるので満足度が高いものが完成する
<デメリット>
・修正ごとに開発工程を繰り返す必要がある
・修正が続くと開発コストが高額になりやすい
費用を抑えながらアプリ開発を行いたいという場合にはおすすめできません。
 
いかがでしたでしょうか。
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