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マーケティングリサーチについて

企業活動の方向性を決定づけるため、商品やサービスを消費者に向けて展開していくため…
マーケティングはどの企業にとっても欠かせないものでしょう。
あなたの会社ではどのようなマーケティングリサーチを行なっているでしょうか。
具体的な目的にあった手法を取ることはできているでしょうか。
ただ漫然といつも依頼している会社に任せてマーケティングリサーチを行なっている
よくはわからないけど先輩から「この方法で行う」と聞いて従っている
そんなことはないですか。同じ労力がかかるなら目的に即して効果的なものを選びたいものです。
そこで、そもそも「マーケティングリサーチ」とは何なのか、どのような方法があるのかを紹介します。
マーケティングリサーチにお悩みの方もそうでない方もぜひ参考になさってください。

マーケティングリサーチとは

マーケティングリサーチとは

商品やサービスのマーケティング活動を行うために、市場(マーケット)に関する情報を収集し、
分析することを意味します。
提供している商品やサービスが顧客のニーズに合っているかどうか、
今後の新製品開発においてどのようなニーズに応えてればよいかなどが主な分析対象となります。
調査・分析を行うことで、
・現状の振り返りや改善
・新製品のための調査・分析
・自社と他社との立ち位置の違い
などを把握することができ、企業活動においては重要な推進力・改善策として役立ちます。

マーケティングにおける統計

統計とは、ある一定数の集まりや集団において見られる傾向や性質を数値で表すことを指します。
簡単な例で説明すると、
「100人にアンケートを取った結果、6割の人が賛成、4割の人が反対だった」
といった具合です。
これは非常にシンプルな例ですが、一般的なアンケート調査では他にもさまざまな項目を用意し、
その回答をまとめることで、結果が持つ傾向や性質を「○%」「○割」などの数字で表します。
これが統計を取るということです。
マーケティングにおける統計とは、
「マーケティングのために実施した調査*で得た結果の統計を取る」ということになるでしょう。
調査の例*:マーケティングリサーチ:アンケート、インタビューなど

マーケティングに統計が必要な理由

マーケティングにおいて統計が必要な理由としては、以下のようなものが挙げられます。
①施策の効果検証
マーケティング活動の結果には良い場合と悪い場合のどちらもあり得ます。
そのため、「なぜこの結果になったのか?」という理由を知るために統計が役に立つのです。
統計を用いて分析することで、より詳細かつ多角的な施策の効果検証を実施することもできます。
②ユーザー・消費者のニーズや行動予測
更に、アンケートなどの結果を統計的に分析することで、
消費者の潜在的なニーズや行動を予測し、マーケティング活動に活かすことも可能になります。
③製品やサービス改善における最善手の選択
①②の分析結果を活かせば、製品やサービス改善における最善の手段が把握できます。
上記のように、統計はマーケティングにおいて多くの面で役に立つのです。

マーケティングリサーチの分類

1. アドホック調査とパネル調査

まず、アドホック調査(単発調査)とパネル調査(継続調査)の2種類に大別されます。
マーケティングリサーチで実際に実施されるのは半分以上がアドホック調査になります。
  1. アドホック調査
単発の調査ですので、必要なタイミングでさまざまな人を対象に行われる調査です。
  1. パネル調査
対象者を固定して、継続的な調査を行うものです。
パネル調査の期間は半年から長い場合で数年かけて行われることもあります。

2. 定量調査と定性調査

別の切り分け方でマーケティングリサーチを分類しますと、定量調査と定性調査に分けられます。
  1. 定量調査
結果を数字で表すことができる調査を指します。
「商品の値段が高いと感じている人は40%」「商品を日常的に利用している人は65%」
といったように、モニター全体の傾向を知るために数字を用いて結果を表す調査です。
  1. 定性調査
結果を数字で表すことができない調査を指します。
「もっとデザインに高級感がほしい」「味に深みを感じた」など、
消費者一人ひとりが商品・サービスに対して抱いた意識や感情が結果として手に入る調査です。

マーケティングリサーチの調査方法・統計分析方法

ここからは、具体的なマーケティングリサーチ・統計分析の手法について解説します。

1. マーケティングリサーチの調査方法

マーケティングリサーチの具体的な調査方法を見てみましょう。
 
  1. アンケート調査
アンケート調査は、調査対象者にアンケートを配布し、回答してもらうという調査方法です。
近年ではインターネット上で実施されることが主流となりつつあるアンケート調査ですが、
アンケートを調査対象者に郵送して回答してもらう方法(郵送調査)や、
調査対象者を会場に集めアンケートに回答してもらう方法(会場調査)もあります。
郵送調査はアンケート対象者の住所・氏名がはっきりしている場合に便利です。
会場調査は、試供品などの感想をその場で確認することができる点がメリットと言えるでしょう。
 
  1. グループインタビュー
その名のとおり複数人の調査対象者に同時にインタビューを実施する方法です。
調査依頼側が司会となり、調査対象者たちに商品やサービスなどに関する質問を投げかけ、
会話をしてもらう形式が多く見られます。
会話によってさまざまな視点の意見を引き出すことができる点がメリットだと言えるでしょう。
 
  1. デプスインタビュー
グループインタビューとは対照的に司会者と調査対象者が1対1で実施されるインタビューです。
1対1で話すため、より深い話を聞くことができます。
話が横道に逸れることもなく、調査対象者が持った感想や意見を深掘りすることも可能でしょう。
1対1なので、多くの情報を得るためには時間・コストはかかります。
 
  1. 街頭調査
街角で調査対象者となる通行人にアンケートやインタビューを実施する調査方法です。
集められたユーザーではなく、不特定多数からの情報を得ることができるため、
より率直な意見や忖度のない意見を聞くことができる可能性が高まります。
しかし、アンケートやインタビューに対応してくれる通行人がつかまらないこともあり、
場所によっては情報収集の効率が非常に悪くなってしまうでしょう。
 
  1. 覆面調査
覆面調査とは、一般の利用者のふりをした覆面調査員が商品購入やサービス利用を通して、
実際のサービスなどに関する感想を手に入れる調査方法です。
ショップ店員の接客やカスタマーサービス対応などの品質改善・向上の目的で実施されます。
覆面調査員は、一般利用者の目線を通してサービスの品質を確認することが可能です。
そのため、現実に即した良い点・悪い点が浮き彫りになるでしょう。
 
  1. ホームユーステスト(HUT)
調査対象者に自宅などで商品やサービスを実際に試してもらう調査方法です。
実際の商品・サービスだけでなく、開発段階または試作段階の商品・サービスの調査も可能で、
製品化に向けた具体的な改善点などを発見できます。
商品とアンケートを一緒に郵送して、アンケート調査も同時に実施する
一定期間後に調査員がインタビューを実施する
など使用感の確認方法は様々ます。

2. マーケティングリサーチの統計分析手法

マーケティングに便利な5つの統計分析手法をピックアップしました。ぜひ参考にしてください。
  1. 回帰分析
「結果」と「要因」の数値を用いた分析方法のことを指します。
要因となる数値が、結果の数値にどう関係しているのかを明らかにするための統計分析手法です。 たとえば、
「商品を日常的に利用している」「毎日昼食を取っている」
といった項目のアンケート結果を分析した場合は、
「商品を日常的に利用している人は、昼食を取っている人が多い(もしくは少ない)」
といった内容の分析結果を得られます。
尚、回帰分析には単回帰分析と重回帰分析の2種類があります。
単回帰分析はひとつの要因となる数字からひとつの結果を分析する手法、
重回帰分析は複数の要因となる数字からひとつの結果を分析する手法です。
 
  1. バスケット分析
顧客が買い物かごに入れているものを分析する方法です。
顧客が購入した商品の情報を実施する分析方法で、ECサイトなどで多く用いられます。
「商品Aを買う顧客は商品Bも一緒に購入していることが多い」
「商品Aを買う顧客はCカテゴリの商品を一緒に購入することが多い」
といった結果を得ることができ、商品の組み合わせ販売の提案などに活かすことが可能です。
最適なマーケティング活動を予測したい場合などに適している手法だと言えるでしょう。
 
  1. クラスター分析(クラスタリング分析)
得た情報からクラスター(集落)を作って分析を実施する方法のことを指します。
クラスター分析を行うことによって、雑多な情報を整理できる点がメリットです。
どのようなカテゴリの情報が多いのか、
ひとまとまりの情報にどのような特徴があるのかなどを見つけ出すことができます。
消費者・ユーザーの購買行動や、Webサイト閲覧に関する情報を分析することに役立つでしょう。
また、他社のデータと自社のデータを比較した違いを確認する際にも用いられます。
 
  1. 主成分分析
多くの情報をカテゴリ分けしてわかりやすくする分析方法です。
クラスター分析と似ているようにも思われますが、
クラスター分析がデータを単純にグループ分けしていくのとは異なり、
主成分分析ではわかりやすく合成変数にしてグループ分けしていきます。
たとえばアパレルECサイトであれば、以下のようなまとめ方です。
・シャツ、長袖Tシャツ、パーカー→トップス
・スカート、パンツ→ボトムス
主成分分析は、分析をより簡単、かつわかりやすくするために用いられます。
 
  1. コレスポンデンス分析
マップ上に調査結果を表示することで、それぞれの関係性を可視化するための分析方法です。
項目が多く、グラフや集計表では結果がわかりづらい場合に用いられることが多いです。
代表的なものとしては、「ポジショニング・マップ」が挙げられます。
他社と比較した際の自社のポジションや、自社が持っておらず他社が持っている特徴、
逆に他社が持っておらず自社が持っている特徴などをひと目で確認することが可能です。
 
いかがでしたでしょうか。
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