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デザイン制作の相場徹底解説!10万円と300万円のカタログ制作の違いとは

 
3月に入り、来年度が本格的に見えてきました。 新商品・新サービスのカタログ、会社案内パンフレット、周年祝いの記念ブック… 何かと刷新を検討される企業の方も多い時期ではないかと思います。
もし、「カタログを刷新したい!」「カタログを作ってみたい!」となった時に、 プロに頼んでみたらいくらでどんなことができるのか、気になりませんか? 本日は、「カタログ制作をプロに頼んだら何ができるのか」を10万円・300万円という予算別で まとめていきたいと思います!
▼目次


費用は「複合的な要素の組み合わせ+付随業務」

カタログ制作に限らず、デザイン関係の費用は複合的な要素が組み合わさってできています。 一般的には「5つの要素」が複合的に組み合わさっていると言われているため、それぞれ見てみましょう。
作業量デザインするために費やした作業の多さを示します。 ・付加価値がある=デザイナーの創造性が求められるa作業 ・付加価値がないも=創造性を求められない単純作業とされるb作業 の2つで形成され、a作業が多いほど、費用は高くなります。
付加価値量制作物が持つ価値・役割の量を示します。 展開数の多いもの、商品価値を生み出すものの方が付加価値量が多いと見なされ、 費用も高くなります。
支出経費デザインに関連する諸経費です。 ヒアリング時の出張費やデザイン時に利用するソフト代などの雑費です。
質的指数デザイナーの知名度や実績、スキルなどに左右される項目です。 ・著名なデザイナーに依頼すれば費用は高い ・新人デザイナーに依頼すれば費用は安い などを示しています。
量的指数質的指数で計測する部分(実績やスキル、知名度など)と支出経費を除いた、 それ以外の付加価値支配要因を集約した項目になります。 この項目は作業量のa作業のボリューム・付加価値量の高さに左右されます。 例:ゼロベースで相談したい→a作業が増えるため指数が高くなる。   既存デザインをもとに追加したい→b作業が多く付加価値量も低いため指標が下がる。
上記を参考にすると、
ゼロベースで相談し、カタログを1から作り上げたい。Webカタログも同時に作りたい。
・作業量はa作業が増える可能性が高い。 ・付加価値量も複数展開のため多いと言える。 ・デザイン経費は既存の土台となるものがないため、高くなると予想される。 ・デザイナースキルは未設定だがゼロベースなので経験が必須、質的指数も高いだろう。 ・量的指数は作業量も付加価値量も多いため高い。
→この依頼は5項目ともに高くなる=費用が高くなる可能性が高い
 
既存カタログがあり、それを土台に新商品を追加掲載したい。画像の用意はある。
・作業量はb作業が多く、付加価値量も低いため指標が下がる。 ・デザイン経費も土台があり画像素材もあるため低くなると予想される。 ・追加掲載のみなので質的指数も低いと思われる。 ・量的指数は作業量・付加価値量ともに少ないため低い。
→この依頼は5項目ともに低くなる傾向=費用が低くなる可能性が高い といった予測が立ちます。 もちろん上記指標だけでは判断ができない部分もありますが、まず予算を検討する段階でコストを多めに見積もるか少なめに見積もるかの参考にしてみてください。

カタログ制作のコストの正体

カタログ制作のみならず、デザインのコストは上記のような指標で表すことができるのですが、 主には「人件費×質・量」と付随する経費で構成されています。 各項目で関わる人材とその人材の作業に対するコスト・その作業に必要な経費と考えてください。 費用を依頼項目別に分けていくと相場は下記のようになります。
費目平均的な相場
企画・プランニング費7万円〜15万円
デザイン費2万円〜6万円/1ページ
原稿制作費2万円〜4万円
印刷・加工費15円〜40円/1部
 
具体的な費用項目の詳細を見ていきましょう。

1. 企画・プランニング費

まずは「企画・プランニング費」です。 掲載する商材やその価格帯、ブランドコンセプト、ターゲットの性別・年齢層などの整理、カタログ全体の構成決めにかかる費用です。 カタログの企画・プランニングは主にデザイン会社のディレクターやアートディレクターが担当し、その人件費がベースになります。 一般的な相場としては7万円〜15万円前後。 全30ページを超えるような本格的なカタログになるとさらに費用が高くなることもあります。

2. デザイン費

次に発生するのが「デザイン費」です。 全体の構成に沿ってカタログのページをデザインしていく際にかかる費用です。 一般的に、ブランドロゴやイメージ画像を組み合わせてデザインする表紙と商品紹介ページでは かかる工数が違うため、料金も異なります。
表紙のデザイン費…4万円〜6万円前後/1ページ その他のページ(商品紹介ページなど)…2万円〜3万円前後/1ページ レイアウトのテンプレートを使うことによって単価を抑えることもあるようです。

3. 原稿制作

「原稿制作費」はキャッチコピーや商品説明文の制作にかかる費用です。 相場は2万円〜4万円/1ページで、サイズ、原稿のボリュームによって金額は変動いたします。
・デザイナーがデザインとまとめて担当する ・社外のライター・コピーライターに委託する など原稿の制作方法は各社異なり、その工数によって価格は変動します。
※原稿のベースになるのは、発注者側が用意する商品情報なので、 データを提供する前に誤字や数字の間違いがないかきちんとチェックをしておきましょう。

4. 印刷・加工費

デザインデータが完成した後は「印刷・加工費」が発生します。 冊子型のカタログでは綴じ加工も必要になるため、1部あたりのコストはやや高くなります。 印刷・加工(100部~1,000部程度)で1部あたり15円〜40円が相場です。 5,000部・1万部などまとめて印刷する場合は1部あたりの単価が下がります。

予算10万円・300万円 依頼範囲の違い一覧表

上記項目を踏まえて、カタログ制作を依頼する場合、 予算10万円・300万円でどれくらいできることが違ってくるのかを見てみましょう。
 
 
依頼範囲の概要10万円程度予算内でできること300万円程度予算内でできること
企画・プランニング費-なし基本的には企画・プランニングはないことが多い 土台やデザイン案を用意して依頼が中心○ありおおむね企画・プランニングから相談可能 紙カタログと同時にWeb向けHTML・PDF版の作成も同時に相談するケースもある
デザイン費△なしまたは既存データ・テンプレート活用など簡易なものデザイン案・土台がある依頼が中心 デザインが必要な場合はデザイン費のみで予算に達する ・テンプレートなど簡易なもので対応 ・土台の修正のみ なら可能なことも○あり デザインの相談から可能 具体イメージがある依頼もあれば1からの依頼もある状況 ・図やデザインのレイアウト、表紙デザインなども依頼あり ・インタビュー、写真撮影なども依頼あり
原稿制作費○あり企画・デザインなしで原稿制作のみなら可能 校正・校閲のみ依頼のケースも対応できる 下記の場合は予算オーバーの恐れも ・文章のみでなく図版がある場合はその分費用がかさむ ・ページ数、文章量が多い場合は予算を超える○ありおおむね行いたいことは依頼可能 ・紙カタログとWeb向けHTML・PDF版の同時制作ではデータの加工も発生 ・作業費用はページ数・文章量などにもよるがA4表紙込みでは20〜130ページほどまでこの予算で依頼あり
印刷・加工費○あり印刷・加工のみの依頼であれば対応可能 データ印刷・増刷などで依頼がある予算 但し、 ・部数が多い ・特殊加工を希望 ・特殊印刷、特殊紙を利用 などは予算超過になる○あり一般的な印刷、〜4000部くらいまでであれば対応可能 ・カラー印刷、マット紙などへの印刷が可能 ・印刷後発送を含む依頼もある
まとめますと、各金額の違いは以下の通りになります。
 
予算10万円程度 ・10万円の予算でできることは限定される ・企画から印刷加工までトータルではなく、必要な一部分のみを依頼が主流 ・企画、デザインのように費用が嵩む項目は依頼外になることが多い
 
この予算でできることは
  • 作成したカタログの校正・校閲または印刷
  • テンプレートを利用し既存デザインに点数を足す
など一部業務だけを依頼しているものが中心となっていました。 実際には依頼業務以外の部分を自社でカバーすることが必要になる予算です。 必要最小限の内容になりますが、自社内で原稿を作成できる・デザインを作成できる人材がいればとりあえずのカタログ作りが行えるでしょう。
 
予算300万円程度 ・基本的にお願いしたいことはお願いできる可能性が高い ・企画から印刷、場合によってはカタログ発送まで依頼できる ・あまりに部数が多い、特殊加工が多い、撮影経費などが嵩む場合などは300万円を超過する
 
300万円以上の予算になってくるとおおむね行いたいことを依頼できるようになります。
  • 商材カタログをデザインレイアウトから作ってほしい
  • 既存顧客向けにカタログを作り発送したい
  • 掲載情報向けに写真撮影、インタビュー取材もお願いしたい
  • 企画から印刷・製本全ての依頼に加えてWeb向けデザインも作ってほしい
なども相談が可能になってくる予算です。
 
ただし、大量発行・発送や特殊加工、著名人へのインタビューが必要であったり、 素材の二次利用使用料が発生するとなってくると300万円を超過するようです。 依頼の優先順位を立てて予算と相談するようにしましょう。
                ※ 例示はアイミツCLOUDのデータをもとに掲示しています。

コストを希望の金額に収めるポイント

コストを抑えるポイントとしては「デザイン制作会社にどこまで依頼するか?」がポイントです。
予算が少ない場合は、
●一部業務以外のみの依頼し、あとは自社で対応する
●企画やデザインの依頼は難しいため増額を検討するか自社で企画・デザインを行う
●既存のカタログがあればその修正に留める
などでコストを希望の金額に収めることができるかもしれません。
 

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