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ITインフラ構築を発注する手順

インフラ構築の流れ

インフラ構築の流れでは、まずITインフラ構築の計画をし、設計書を作成して実際に
インフラ構築を行い、いくつかのテストを経て運用を開始します。
どんなインフラ構築をするのかを計画してからエンジニアが要件に合う設計をし
その設計に基づいてネットワーク機器やサーバー機器を実際に構築していきます。
インフラ構築で問題がでれば都度修正し、各種テストを行っていよいよ運用に至るのです。
 

インフラ設計から運用までのステップ

インフラの計画から運用までのステップとしては、「計画→設計→構築→テスト→運用」
という流れで行っていきます。どのような環境が必要か計画し、要件定義をまとめます。
その後、要件定義をもとに設計書を作成して、インフラ環境の構築を進めていくのが一般的です。
構築後、問題なく機器もしくはシステムが稼動するか順にテストを行い
問題なければ運用開始を始めます。
 
ここからはインフラ設計の運用までのステップについてご紹介していきます。
 

1. 要件に合わせたインフラ設計の実施

まずは、どのような環境構築が必要なのかヒアリングや企画を行い、要件定義を行っていきます。
インフラ構築に必要な情報は、実際に現場を監督している社員や知識のある社員に確認をし
障害が発生しないようにしていくことが大切です。
企画に必要な情報がそろったら、企画した内容を実現するためにはどういった機械や知識
技能が必要かを要件定義します。
 
例えば、PCと複合機をリンクさせるのであれば、「PC側に導入するシステム」
「PCとリンクできる複合機」が必要といった情報を集めます。
さらに、リンクさせるためにはどのような知識が必要なのか、対応してもらう人材の能力まで
情報を集めるのが重要なポイントです。
要件定義の作成が終わったら設計書を作成し、環境構築方法から配置・配線に至るまで細かく
設計書を作成していきます。
細かく設計書を作成しておけば、障害や問題が起こった際に、問題解決までスムーズに
行うことが可能です。インフラ設計の実施はインフラ環境の構築に一番重要なので
じっくりと要件に合わせて設計していきましょう。
 

2. 設計に合わせたインフラの構築

要件定義をもとに作成した設計書に沿って、インフラの構築を行っていきます。
この時、一番気をつけたいのは設計書通りにインフラの構築を行っているかが
重要となってきます。設計書通りにインフラ構築を行わず、手順外の作業を行ってしまうと
障害発生時や更新の際に、スムーズに問題解決ができません。
 
インフラ環境を構築した社員がいなくても、定期的なメンテナンスや障害対応ができるよう
必ず設計した通りに構築を行います。
また、構築の際に設計者のミス・問題点を見つけたのであれば、インフラ構築は一旦手を止め
設計書の作成から見直しを行ってください。
 

3.各種動作のテスト

インフラ環境の構築が終わったら、各種動作テストを行い、問題なく動作しているか
障害が発生していないかの確認を行います。具体的には、本番環境と全く同じ環境を構築し
プログラム上の設定ミスや欠陥がないかをチェックします。
 
さらに、地震や火災による環境的な要因や、電力不足・通信途絶などあらゆる障害を想定して
テストすることが重要です。もし動作テストをリリース前に行わなかった場合
重要なデータの破損やシステム停止などのトラブルが発生してしまいます。
動作テストは運用後に障害発生のリスクを下げる意味ために必要不可欠な工程です。
 

4. 運用開始

各種動作テストで問題なく稼働することが確認できたら、運用開始を行います。
運用開始直後は、いくら完璧にテストをこなしたとしても、障害が発生してしまう確率は
非常に高いです。そのため、運用開始直後はできるだけインフラ環境に問題がないか
定期的に監視しておいてください。
 
些細な障害でも大きな問題となってしまう可能性があるため、運用開始後は定期的な
チェック業務を多めに取っておくことをおすすめします。
また、問題があればすぐに修正ができるよう、環境構築を行った社員や知識のある社員が
すぐに対応できる環境にしておくとより安心です。
 

インフラ設計では「キャパシティ・プランニング」が重要

キャパシティ・プランニングは、新規のシステム開発や既存システムの改修などの際に
「必要十分」なインフラはどのような水準なのかを計測して、最適なインフラ計画づくりを
支援するものです。
対象となる事業計画や業務要件、サービスレベル要求などからどれくらいのインフラを
用意する必要があるのかを算定することが目的で、基本的な作業手順は次の
3段階のステップに分かれます。
 

キャパシティ・プランニングのステップ

1.前提
アプリケーションを開発したあと、テスト段階で実際に本番環境のインフラ上で
アプリケーションを動かしてインフラ性能を評価するのではなく
アプリケーションを設計するタイミングで下記のステップを実施します。
 
2.想定されるインフラの利用状況や作業負荷の割合などを示すワークロード(負荷情報)を収拾して「性能要件」を決定する
 
3.必要な性能要件からインフラリソースのスペックを見積もる作業である「サイジング」を実施する
 
4.サイジングした結果に基づいて必要スペック洗い出しの精度を高めていく「評価・チューニング」を実施する。
 
このようにキャパシティ・プランニングとは、最初に既存のインフラ環境の情報を把握し
アプリケーションを載せるために必要なインフラのスペックを客観的に決定していく
プロセスです。では、具体的にどのような作業が実施されるのか、詳しく見てみましょう。
 

インフラリソースのスペックを見積もる「サイジング」

性能要件をベースとして、システムの具体的な構成を決定するのが「サイジング」です。
サイジングは個々のスペックを詳細に検討することで客観的に必要な性能を明らかにします。
 
<CPUサイジングの例>
CPUの使用率をチェックする
仮想化対象物理サーバーで必要なCPUクロックの合計値を算出する
CPUの仮想化オーバーヘッドを計算する
最終的に必要なCPUクロックを算出する
CPUコア数を計算する
最終的に必要なCPUコア数を算出する
 

必要スペックの精度を高めていく「評価・チューニング」

必要なスペックが決定できたら、今度はそのスペックが本当に必要十分であるかを検証します。
検証手法には大きく分けて「静的積算」「シミュレーション」「プロトタイピング」があります。
 
静的積算
「静的積算」とはハードウェアの性能を元に処理時間を計算する方法です。
静的積算はハードウェアの性能という分かりやすい指標を元にするので
目安として必要スペックを評価するには有効ですが、精度はそれほど高くありません。
 
シミュレーション
「シミュレーション」では、ハードウェアの性能だけで評価することなく
実際に発生する処理の種類と量を考慮した処理プログラムを作って性能を検証します。
処理プログラムを作る時間と手間がかかりますが、一度作ってしまえば
パラメーターを変更するだけで多種多様な検証が可能です。
 
プロトタイピング
「静的積算」や「シミュレーション」は、ハードウェア機器やシミュレーション用の
ソフトウェアを使って性能を検証する手法ですが、「プロトタイピング」では
シミュレーションで作ったソフトウェアを本番環境で動作させて実測値を計測します。
手間とコストがかかるものの本番環境での正確な検証データが得られるという
メリットがあります。
 
以上、必要なインフラを客観的に割り出していく「キャパシティ・プランニング」の
基本について整理しました。
このキャパシティ・プランニングの流れを知って、システム構築会社に必要十分な
インフラ設計を依頼すれば、コストパフォーマンスに優れた問題のないインフラを
設計してもらうことができます。
ただし、すべてのシステム構築会社がこうしたキャパシティ・プランニングを実施できる
経験やノウハウを持っているわけではないことに注意しましょう。
 
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