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アイミツ(相見積もり)の必要性

相見積もりって取る必要ある?

「時間かかるのに相見積もりって取る必要ある?」
「既存の取引先1社から見積りとって進めた方がスムーズでしょ?」
そんな風に思っていませんか。
 
私自身、購買担当者として要求元と調整してきた際にこんなお声を何度も受けてきました。
私自身もバイヤーではなく要求元の立場ならきっとそう考えたことでしょう。
 
そんなお声に回答するためにこのページを作りました。

相見積もりの3つの目的

上場企業の中には発注先を決める際に相見積もりを取ることが社内規定となっているケースは少なくありません。
「会社方針としては分かるけど担当者としては面倒なだけだよ・・・」というお声が聞こえてきそうですが、多くの企業様のバイヤーを経験してきた私が感じる相見積もりの魅力はこの3点です。
 
  • より良い会社に出会える
  • より良い提案がもらえる
  • より良い判断ができる
 
バイヤーからすると「コスパ良すぎ!!」の一言に尽きますが、皆さんとお立場は違うかもしれませんので、関連するところだけでも読んでみて下さい。

1.より良い会社に出会える

これは簡単に想像が付きますがより良い会社に出会う機会が増えます。
  • 会社Aでは出来ないことが、会社Bなら出来る。
  • 会社Aでは必要な対応が、会社Bなら不要で済む
ということはよくあることです。
 
出来ない会社にお願いし続けるより、出来る会社を探すことの方が、お互いにとって最適なマッチングですからなるべく多くの企業から提案を貰えるように相見積もりを取ってみましょう!
 
「こっちから要件を固めるに至っていないので、受注企業さんからどんなことができるのか積極的に提案を貰いたい」
 
といった場合等も、多くの企業様に見積依頼を出すことで貴方が何を発注したいのかヒントを得ることができるでしょう。
企業様からもらったヒントをもとに要件が固まったなら、新たに固まった要件で相見積もりをとるのも良いでしょう。
 

2.より良い提案がもらえる

 
バイヤーとして相見積もりの最も重要な要素はここに尽きると断言できます。
 
取引先1社から見積受領し商談している際に
「業界的にもその対応は無理ですよ~」
と言われたらそのまま鵜呑みにしていませんか?
 
私もこんな言葉を言われたけど、後々、他の取引先に確認したら
「全く問題ありません!」
と言われたことはザラにあります。
 
取引先にとってそのまま契約してくれるであろう貴方との条件を、
わざわざ改悪させるモチベーションは働きにくいのですから当然です。
 
  • 損な条件をふっかけられるのは嫌だけど
  • 取引先の言うことをいちいち裏を取るのも大変だし
  • もし言ってることが本当なら疑いをかけてしまうのも申し訳ない
 
そんな状況を全て解決できるのが相見積もりをとって「競争環境を作ること」なんです!
 
貴方が時間をかけて調べなくても、競争環境にある取引先は会社として最大限の努力をした提案を出してくれます。
 
私がバイヤーとして発注先を探していた際には
「他にコンペの会社はいますか?」
「他に何社くらい参加してるんですか?」
という質問は毎回死ぬほど聞かれてきました。
 
それだけ「競争環境か否か」というのは提案する側にとっても重要な要素なのです。
 
 
「競争させるって何か心苦しい・・・」
という気持ちもあるかもしれませんが、この競争環境は担当営業マンにとっても助かる場面もあります。
取引先の担当営業マンが貴方に最適な提案をする為には、当然社内を説得しなければなりません。
その時、「相見積もりを取られていて競争環境にあること」は取引先の社内説得材料として非常に大きな根拠となりますから、貴方の要望を伝えたいなら、担当営業マンが調整しやすい仕組みを作ることも発注者の心得です。
 
 
勿論、無理強いをして貴方が取引先からの信頼を失っては元も子もないですが、相見積もりを取った後に、せっかくなら貴方の要望を先方に伝えてみましょう。そのように調整してくれる可能性は十分にあります。

3.より良い判断ができる

さて、取引先の見積も出揃い、取引先の最終提案を受け取ったなら最後にするのはどこに発注をするか決めることです。
 
「安いから」「早いから」と明確に基準があるならそれに沿ってご判断ください。
ただ、貴方の発注する品目、貴方の会社、貴方の立場によっては総合的に判断して発注先を決めなければいけないこともあるでしょう。
 
全てを網羅した絶対的な基準を設定できるのが理想ではあるものの、そんな時間はありません。
そんな時こそ相見積もりで各社の各提案項目を相対的に〇△×や点数化して比較してみましょう。
こうすることで品目知識が無くても合理的な判断ができるはずです!
 
 
少しニッチな話になってしまうので、興味のある方だけ下記ご参照ください。
 
購買業界では受注者からの提案の妥当性を判断し採用する際には大きく3つの手法があります。
 
①原価積算
提案時の明細別の原価を試算し、各社の提案の妥当性を検証する方法です。
明細別の見積受領が可能で、明細別の市場価格の確認も容易な場合は最適な検証方法となります。
ただ、工数が最もかかる手法かつ、受注企業側も明細別の費用を認識している/発注者側も品目のノウハウがある等の制約条件も多い手法なため、それに見合った金額規模の案件で取り入れることをお勧めします。
 
②競合評価
明細別の原価も分からない/品目のノウハウも沢山は持っていない 等の場合はこの手法をおすすめします。
特に間接材の場合は受注企業側も明細別の費用を把握していない/開示できないということもザラにあります。そんな時、相見積もりを活用し「競争によって各社が最適な提案を出してきた」という前提のもとで提案の妥当性を担保する手法となります。
 
この競合評価の妥当性を担保するためには、全受注企業に公平な条件で提案を受領する必要があります。アイミツCLOUDでは同じ見積依頼フォームが全社に共有されますし、他に何社の受注者が相見積もりに参加しているか非開示にしていますので、この公平な条件のもとで競合評価することが可能です。
 
③他に選択肢無し!
色々お伝えしましたが、最後に現場ではこういった局面に何度か遭遇しました。
「うちの要望に応えられるのがこの企業さんしかいない!」
シンプルですが強力な理由です(笑)
この場合は、本当にここ以外NGだったのか?という理由づけも必要なので「複数社に相見積もりで依頼を出した結果、ここしか対応してくれなかった」という証跡を残すためにも、アイミツCLOUDで複数社へ見積依頼を出してみましょう。アイミツCLOUDの取引管理画面を見せれば一目瞭然です。