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入退室管理システムを発注するメリット・デメリット
入退室管理システムを発注するとどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
このページでは各システムのメリットデメリットを紹介いたします。
入退室をシステム化する場合としない場合の違い
1. 既存スタッフの整理の必要性の有無
アナログ管理とシステム化の大きな違いはシステム・人力どちらで管理をするかですが、
受付担当者がいる場合などは、その方の業務を整理しなければシステム化することはできません。
システムに全て任せたい、受付人員を削減したい、受付の方が退社予定など場合は良いのですが、
今雇用している方を別の業務へ割り振る、人員整理をすることが難しい場合は、
その点から解決策を探す必要があるでしょう。
尚、システム化しても
・そのシステムを管理する担当者
・システムに反映されていない来訪者の受付をするスタッフ
・セキュリティ面で適切に入退室が管理できているかチェックをするスタッフ
などは必要です。
他の業務には配属転換にくい場合などは上記のような業務を依頼できないか考えてみましょう。
2. オフィスの配置・ワークフローの変更の必要性の有無
スタッフだけではなく、入退室時の動きも変わるでしょう。
例えば設置型のICカード認証システムを導入した場合、設置場所や動線の確保が必要です。
この時、これまで入退室していた場所から変更になる場合は、
応接スペース・受付電話・自社の棚やロッカーなどの配置も再検討が必要かもしれません。
また、受付応対が必要な場所では受付業務の変更や、
登録が必要なシステムなら登録管理者の設定も必要でしょう。
安易に導入を決める前に、設置場所・ワークフローに問題がないかも整理しましょう。
自社でアナログ対応する際のメリット・デメリット
システムを導入しないで、アナログ対応をする場合のメリット・デメリットを考えてみましょう。
メリット | デメリット |
1. 目視でのチェックによる抑止力がある | 1. 人的なコストがかかる |
2. 入退室に問題があった時すぐに対処ができる | 2. ヒューマンエラーが起こる可能性がある |
3. 来客に対して受付で挨拶・やりとりが可能になる | 3. セキュリティ面でのリスクがある |
<メリット>
- 目視でのチェックによる抑止力がある
入退室時に受付が必要、警備員が常駐しているなどがあれば不審者に対して抑止力になります。
必ずではありませんが、不正な侵入を防ぐことができるでしょう。
- 入退室に問題があった時はすぐに対処ができる
例えば何らかのトラブルがあって入室ができない時や、不審者が侵入してしまった時など、
受付対応をする人材がいればすぐに何が起きたのか把握し、対処することができます。
- 来客に対して受付で挨拶・やりとりが可能になる
受付はオフィスの顔としての機能があります。
生身の人間同士であればその場で会話が生まれたり、おもてなしができたりするでしょう。
また、お言付けや物品の授受なども可能なので円滑なコミュニケーションの手助けにもなります。
<デメリット>
- 人的なコストがかかる
人材を雇う必要がある分、人的なコストがかかります。
入退室する人の数が多くなればなる分だけ、応対する人材が必要になるでしょう。
- ヒューマンエラーが起こる可能性がある
アナログでの管理の場合は、ヒューマンエラーのリスクが常にあります。
入退室マニュアルが遵守されなかった、うっかり記帳を忘れたなどの軽微なものから
受付をせずに中に入ってしまった、受付名簿を紛失してしまった、など大きなものまで、
ヒューマンエラーが起きれば大きな問題にもなりかねません。
ミスを見越した予防策が必要になるでしょう。
- セキュリティ面でのリスクがある
上記のようなヒューマンエラーの結果、情報漏洩や不法侵入などが起きる可能性もありますし、
受付応対を行う人材に悪意があった場合は、意図的な漏洩も起こらないとは言い切れません。
そして受付の脆弱性を把握して不正を働く人がいないとも限らないのです。
機械的な処理とは異なり、ミスが起こる・悪意を持った人物に狙われる危険性がある点は
大きなデメリットです。
入退室管理システムを発注する際のメリット・デメリット
入退室管理システムを発注した場合のメリット・デメリットは何でしょうか?
まずはそもそも入退室管理システムを導入するメリットを見てから、
各システムごとのメリット・デメリットを見てみましょう。
入退室管理システム導入のメリット・デメリット
メリット | デメリット |
1. セキュリティが強化される | 1. トラブル発生時の対応部署が必要 |
2. コスト削減に繋がる | 2. システムによっては高額になる |
3. 社内全体の行動把握が可能になる |
<メリット>
- セキュリティが強化される
最大のメリットは、建物や設置部門のセキュリティを強化できるという点です。
通常の鍵での施錠・開錠の場合は、ピッキング・複製などの不正入室を防ぐことが難しく、
また、鍵のない場所で入退室管理者や警備員が管理する場合でも、
不審者を見分けられない・受付を通らない不正な入室を防ぐことが難しいことがあるでしょう。
入退室管理システムを導入し認証が必要となれば、上記のような不正は行いにくくなります。
また、入退室者をシステムログで管理できるため、何らかのトラブルが生じたときも、
状況把握・対応が迅速にできるでしょう。
- コスト削減に繋がる
セキュリティ対策、受付管理目的で受付スタッフ・警備員を配置している企業も多いですよね。
目視での監視は立派な抑止力にはなりますが、その分人材のコストが発生します。
入退室管理システムを導入すると、認証された人しか通れず、不審者の侵入が妨げられます。
常時警備員が監視しなくても不正が防げる、ということです。
- 社内全体の行動把握が可能になる
入退室管理システムを使うと、社員の行動も細かく記録に残されます。
認証を通す際に場所や日時、社員情報が記録されるため、
例えば許可のない残業をしていないかどうかなど、勤務実態を管理できるようになります。
<デメリット>
- トラブル発生時の対応部署が必要
システム導入では、トラブルが起きた時の事前想定が必要です。
マニュアル・ルール作り及び、対応部署の設置などを講じなければなりません。
キーを紛失した・暗証番号がわからなくなった・新たな人物を登録する、など
何かがあれば速やかな対応が求められます。
常時受付業務に従事していなくとも対応する人材は必要であるということです。
- システムによっては高額になる
システムの種類にもよりますが、例えば最新の技術を搭載した生体認証システムや、
利用人数の多い大企業向けのシステムなどは高額になります。
場合によっては、人材を従事させる方が割安な場合もあるでしょう。
入退室管理システム 認証方法別のメリット・デメリット
1. 暗号認証
メリット | デメリット |
1. 導入が簡単である | 1. 入退場の記録を取ることができない |
2. 初期費用・ランニングコストが抑えられる | 2. セキュリティ面でのリスクがある |
3. 一般的で誰もが操作しやすい | 3. 感染症リスクがある |
<メリット>
何よりも大きなメリットは導入までに複雑な設定を必要とせず、
一度暗証番号を登録すればユーザーが増えるごとに登録を行うなどの手間がかからない点です。
セキュリティ対策をしようと考えた時に比較的簡単に導入を行うことができるでしょう。
また、他の認証方法と比較した時にコストがかからない点もメリットです。
初期費用も比較的安価ですし、ランニングコストも抑えられます。
また、操作についても誰もが操作しやすい簡単な仕組みになっていると言えるでしょう。
<デメリット>
仕組みそのものが簡易であるため、入退室の記録を保管することができない点はデメリットです。
また、操作をするためには暗証番号を知っていることが必要で、
出入りする人数が増えれば、その分だけ暗証番号が漏洩するリスクが高まります。
操作時に盗み見て入退室されてしまう危険性もあるでしょう。
その他に、捜査するごとに消毒をしないと感染症リスクが残る点なども、
コロナ禍ではデメリットとなるかもしれません。
2. ICカード・スマホ認証
メリット | デメリット |
1. 入退室の記録をシステムログとして保管できる | 1. 紛失・盗難時に悪用されるリスクがある |
2. ICチップ・携帯情報などは偽造が難しい | 2. 貸与されたら個人を特定できない |
3. 接触のリスクがない | 3. 暗証番号認証と比較しコストがかかる |
<メリット>
暗証番号型と異なり、こちらは入退室の記録を保管しておくことが可能です。
また、ICチップを利用するICカードや携帯の情報を利用したスマホ認証などでは
偽造することが難しい点がセキュリティ面で大きなメリットになるでしょう。
ICカードやスマホなどものをかざせば開錠することができるので、接触リスクがなく、
感染症対策としても役に立ちます。
<デメリット>
ただし、もしもICカードやスマホを紛失・盗難した場合は、不法に侵入される恐れがあります。
また、紛失・盗難以外にも貸与や忘れ物のリスクはあるでしょう。
仲の良い同僚が入室に困っていたからキーを貸してしまった、
などがあれば個人を特定することはできません。
うっかり忘れてきてしまった場合は管理者がマニュアルに則って対応する必要もあるでしょう。
それ以外には、ICカードの場合は、利用者ごとのICカード発行が必要なものの場合、
各利用者毎にICカードを発行する分ランニングコストがかかってしまう点も注意しましょう。
3.生体認証
メリット | デメリット |
1. セキュリティ面で万全である | 1. ものによってコストがかかる |
2. システムログを取ることができる | 2. 認証精度が高いもの・低いものがある |
3. 生体の部位によっては非接触で衛生面の心配がない | 3. 各ユーザーごとの登録が必要である |
生体認証は仕組みによってコストや導入のしやすさなどが異なりますが、
大まかなメリット・デメリットをまとめてみます。
<メリット>
生体認証の何よりのメリットは「セキュリティ」です。
例えば指紋や虹彩、静脈などの情報はその人その人で異なっているため、
他の人が不正に入室することはできないでしょう。
高いセキュリティを求める部分などにはとても向いています。
また、システムログをとっておくこともできますし、
接触しない部位であれば感染症リスクも下がるので安心して利用することができるでしょう。
<デメリット>
一方のデメリットは、ものにもよりますが、コストがかかる点です。
暗証番号やICカード型などと比べると高度なシステムなため、比較的効果になるでしょう。
また、認証方法によって、傷や外気温などの影響を受け、エラーしてしまうこともあります。
偽造されるリスクが少ない分、その人自身の情報が読み取れない状況では本人と認証されない
そんなケースがあるのです。
また、指紋認証など、接触を必須とする方法では感染症リスクがある点も注意しましょう。
いかがでしたでしょうか。
少しでも参考になる情報がありましたら幸いです!